SoftBankでスマホ代節約を考えたときの選択肢の1つ「Y!mobile」を検証しました。その結果をレポートします。
なぜ、Y!mobileを選んだか
格安SIM移行のハードルが低い
SoftBankユーザーが、SoftBank回線そのままでスマホ代を下げたいと考えたときに、実は選択肢はかぎられています。
下記の表は、データ容量3GB/月の格安SIMを料金が安い順に並べたものです。
提供会社
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3GB 月額料金(税込)
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回線
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備考
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1
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730円
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docomo
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基本料金1GB 290円に1GB 220円 x2を追加
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2
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770円
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docomo
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3
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792円
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docomo/au/softbank
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VSプラン 3GB
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4
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880円
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docomo/au
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5
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990円
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au
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6
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850円(*注)
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docomo/au
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2GBプラン
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7
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990円(*注)
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docomo/au
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4GBプラン
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8
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980円
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docomo
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9
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990円
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docomo
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10
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990円
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SoftBank
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11
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1,078円
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docomo/au
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12
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1,518円(*注)
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docomo/au/softbank
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そもそもスマホ代を下げたいのであれば、SoftBank回線にこだわる必要はありません。
しかし、携帯業界にあまり詳しくない家族が、いきなり違う携帯キャリアに変えたり、制約条件の多いMVNO系の格安SIMに乗り換えるのは、何かあったときにしんどいだろうと考えました。
その結果、スマホ代節約の第一段階として、SoftBankのサブブランドである「Y!mobile」で様子をみることにしました。
SoftBankからの乗り換え手数料に優遇措置
Y!モバイルへの新規加入・乗り換えには、通常 3,300円の事務手数料がかかります。
しかし、ソフトバンク/LINEMOからのりかえ(番号移行)の場合、契約事務手数料はキャンペーンにより無料になります。
ただし、USIM(SIMカード)、eSIMなどの再発行は有料になりますので注意が必要です。
(出典:Y!mobile 「事務手数料について」)
実際の使い勝手は?
通信速度は問題なし
iPhoneSE第2世代を使った測定結果です。
Y!mobileの通信速度については、まったく問題ありませんでした。
もう少し、場所と時間帯を変えてサンプルをとる必要がありますが、この通信速度がでていれば、ストレスなくネットを利用できます。
自宅周辺でのY!mobileの通信速度 平日朝
下り 62.9Mbps / 上り 9.08Mbps
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都内でのY!mobileの通信速度 平日 昼
下り 39.63 Mbps / 上り 13.82 Mbps
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通信速度については、いつもの通り、用途別の目安を以下のように想定しています。
用途
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推奨通信速度
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オンライン会議
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10〜15Mbps
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4K動画
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20Mbps
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オンラインゲーム
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30〜100Mbps
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問題は料金プラン
Y!mobileで問題に感じたのは 料金体系のわかりにくさです。
SoftBankのサービスにはありがちなのですが、さまざまな制約条件があるキャンペーンやオプションと組み合わせて料金体系を表示するので、料金プランの真の姿がみえづらくなります。
例えば
「家族で入ると2回線目 ○○円/月割引」
「○○オプションに加入すると、キャンペーンでオプション料が1年間無料」
などと組み合わせられると、中長期でみて得なのか損なのかがわかりにくくなるのです。
確かにキャンペーンが適用されている1年目は得なのですが、キャンペーン期間が終了し、通常料金に戻ったときと合わせて考えると 実はまったくお得ではなかった。しかし、契約した本人は その点に気づかず、毎月請求された金額を払い続けている。
そういうことはよくあることなのです。
そのため、それらキャンペーン条件をいったん外した状態でY!mobileを評価します。
期間限定のキャンペーン割引をすべて除外したときの Y!mobileの料金プランは以下の通りです。
<Y!mobileの料金プラン>
プランS
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プランM
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プランL
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データ容量/月
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3GB
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15GB
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25GB
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税込月額
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2,178円
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3,278円
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4,158円
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この「月間3GBで2,178円」というのは、先の表と比べるとわかる通り、格安SIMの中ではかなり料金が高い部類に入ります。
しかしこのくらいの通信速度であれば、LINEMO(SoftBankのサブブランド)でも十分対応できますし、LINEMOのほうがコスパがよいです。
また、月間のデータ容量の制限を超えた場合、通常速度に戻すには、0.5Gバイトごとに550円(税込)がかかります。こちらもかなり高額です。(出典:Y!mobile: 所定データ量を超えた場合に通常速度へ戻す)
Y!mobileとLINEMOとの比較
格安SIMというものに抵抗感がなくなり、携帯キャリアを変えることができるのであれば、Y!mobileでない、他の選択肢も十分検討対象になります。
Y!mobile以外の選択肢の1つとして、同じSoftBankのサブブランドである「LINEMO」と比較してみます。月間データ容量3GBのときの Y!mobileとLINEMOの比較は以下のとおりです。
Y!mobile プランS
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LINEMO ミニプラン
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税込月額(3GBまで)
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2,178円
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990円
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追加データチャージ
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500MBごとに550円
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1GB 550円 |
大手キャリアのサービスに慣れてきた人が、LINEMOを利用するときの最大の問題点は、以下の5点に集約されます。(参考:ソフトバンクからLINEMOに乗り換え前にやっておきたい5つの項目)
【LINEMOでできないこと】
- キャリアメール(MNS)
- 店舗での契約/店頭や電話での相談
- 家族割・セット割
- 留守電・転送電話
- スマートフォンの購入
逆にこれらの点がまったく問題ないようであれば、Y!mobileにせずに、一気にLINEMOをにして スマホ代を1,000円代にすることが可能です。LINEMOについては以下に検証記事がありますので参考にしてください。
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