デュアルSIMを利用したいと考えたときに、「eSIM」が必要になることがあります。「eSIM」とはどのようなもので、従来のSIMカードとどう違うのでしょうか?eSIMを利用するときの注意点を説明します。
SIMカードとeSIMの違い
SIMカードには、一般的に利用されてきた物理的なSIMカードと、携帯端末に電子的に書き込む eSIMがあります。
SIMカード
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eSIM |
eSIMにも、実は2つの意味合いがあります。機種に電子的に情報を書き込むのは同じですが、機種に予め書き込まれている場合と、遠隔地から情報を書き換えられる場合です。
Embedded SIM
|
機種に内蔵する本体一体型のSIM |
eUICC SIM | 遠隔で情報が書き換えられるSIM |
これから説明するのは、 遠隔から書き換えができる「eUICC SIM」のほうのeSIMになります。
参考記事)国が推進する「eSIM」とは?基本や仕組みを解説 (UQモバイル)
SIMカードとeSIMの組み合わせは3種類
「デュアルSIM」と一口にいっても、SIMカードとeSIMの組み合わせによって、以下の3パターンがあります。
どのパターンを選べるかは、利用している携帯端末の種類で変わります。
nano-SIM と nano-SIM | nano-SIM と eSIM | eSIM と eSIM |
例)Android端末
Xperia 5 II など
|
例)iPhone SE 第2世代など | 例)iPhone 13 など |
Android端末では、SIMカード 2枚を使えるものもあります。
しかし、iPhoneでデュアルSIMを行う場合には、SIMカード+eSM、もしくは eSIM 2つで行います。iPhone機種別のデュアルSIM/eSIM対応状況はのちほど説明します。
eSIMを使うときの注意点
従来型のSIMカードとeSIMには、それぞれメリット・デメリットがあります。
eSIMのよいところは、申請してすぐに発行してもらえ、使えるようになることです。
SIM発行元の会社にもよりますが、申請〜承認まで20分程度、MNPの場合、回線切替申請してから1時間以内にeSIMでの通信が可能となります。(MNP回線切替申請が 9:30〜20:00の間に終了しなかった場合、回線切替は翌日対応となります)
この点は、SIMカードが郵送で送られてきて、申し込みから利用できるようになるまで数日かかるSIMカードと異なります。
一方、デメリットもあります。
eSIMは、携帯端末に電子的に書き込むため、従来のSIMカードのようにユーザー自らが取り外したりできません。
もし携帯端末を機種変更する場合には、eSIMの発行元に連絡し、新しい携帯端末用のeSIMを再発行してもらう必要があります。残念ながらその場合、無料ではなく、税込1,100円程度の手数料が必要となります。
したがって、もし近々機種変更を予定しているのであれば、eSIMの発行は機種変更後にすることをおすすめします。
また、格安SIMの中には、eSIMに対応していないものもあります。
契約前に注意が必要です。
SIMカード | eSIM | |
メリット |
別の端末にユーザー自身で差し替え可能
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ネットで即時発行、即時利用可能(最短で1時間程度)
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デメリット |
SIMカード発行、入手までに数日かかる
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別の端末に差し替えられない。(再発行には手数料が必要)
対応していない格安SIMがある
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iPhoneのデュアルSIM/eSIMの対応状況
eSIMが機種変更時に気軽に移し替えられないのであれば、SIMカード 2枚使ってデュアルSIMにしたいとおもう人もいることでしょう。
しかし残念ながら、SIMカードを2枚つかってデュアルSIMができる携帯機種はそれほど多くありません。
iPhoneでは、2018年9月に発売されたiPhone XR/XS Max以降で デュアルSIMに対応しましたが、SIMカード 2枚は差せません。
SIMカードとeSIMを使う必要があります。
もしくは eSIM 2枚となっています。
昨年2022年9月に発売されたiPhone 13以降では、eSIM 2枚というのもサポートされています。
iPhone機種別のデュアルSIM対応状況は以下のようになっています。
発売時期 | SIMカード 2枚 | SIMカードとeSIM | eSIM 2枚 | |
iPhoneSE 3rd | 2022年3月 | X | ○ | ○ |
iPhone 13 /mini | 2021年9月 | X | ○ | ○ |
iPhone 13 Pro/Pro Max | 2021年9月 | X | ○ | ○ |
iPhone 12 /mini | 2020年10月 | X | ○ | X |
iPhone 12 Pro/Pro Max | 2020年10月 | X | ○ | X |
iPhoneSE 2nd | 2020年4月 | X | ○ | X |
iPhone 11 /Pro /Max | 2019年9月 | X | ○ | X |
iPhone XR/XS/Max | 2018年9月 | X | ○ | X |
iPhone X | 2017年11月 | X | X | X |
記載例)
iPhone Xの場合 (デュアルSIMに対応していない) |
iPhoneSE 2nd |
iPhone 13 |
携帯電話に関する情報を掲載している有名サイトでも、誤った情報を掲載している記事があるので、注意が必要です。上記表には、Apple社の製品仕様ページへのリンクも張ってありますので、心配な場合はご自身で確認ください。
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